金も、親も、希望もない精神病院の介護士。彼にあるのは、自閉症スペクトラムの兄一人。ただ、月給で兄と満腹になり、ぐっすり眠れればそれで十分だと考える男の前に、おとぎ話の魔女のような奇妙な女性が現れる。ペンを武器に子供たちの心を支配し操る児童文学界の女王。さらに、先天的な欠陥で愛の感情を知らない彼女が、よりによって愛を拒む男に運命的に惹かれてしまう。こうして始まった、血が飛び散り肉が削られるような戦争のような駆け引き。果たして、彼らの恐ろしくも美しい残酷童話はハッピーエンドに向かえるのだろうか?