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船長カン (2012)

「船長カン」は、予期せぬ事故によって夢のような人生を送ることになった男と、それによって夢を失ってしまったもう一人の男の傷についての物語である。カン・サングクは還暦を目前にした漁師で、二人の老水夫と共に小さな漁船で魚を獲りながら生きている。家に帰る船に積まれた魚の重さだけが自分の存在を証明するかのように、彼は一匹でも多くの魚を獲るために、風雨と荒波をかき分けて昼夜海に出入りする。三十歳で、なすすべなく両親に世話になっているジョンジェの目には、そんな父の姿も、かつては誰よりも輝いていた夢を失ったまま手のひらほどの都市に閉じ込められ、身動きが取れない現実も、ただ息苦しいだけだ。船長カンの目には、夢も目標もなくぶらぶらしている息子が情けないが、自分に起こった15年前のあの事故が息子の前途を阻んだという罪悪感に、人知れず苦しんでいる。この二人の男の互いへの切ない思いは、責任感と罪悪感の重さに押しつぶされ、表現できずに張り詰めた平行線をたどる。やがて冬が近づき、船員を求めることが難しくなると、ジョンジェは父の船に乗らざるを得なくなり、今や広大な海で頼れるのはお互いだけという状況に置かれる。