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火の息 (2019)

一つの器がある。かつて我々の先祖は、その器を「マクサバル(粗末な茶碗)」、あるいは「犬の餌入れ」と呼んだ。誰もその器に目を向ける者はいなかった。しかし日本はその器を奪い去り、芸術の極致、美の絶頂と称賛して国宝に指定した。どこで、誰が作ったのかも分からない神秘の器。我々は名前すら付けてやれなかった悲運の器。庶民の器だという理由で韓国では冷遇されながらも、日本では国宝となり「左衛門井戸」という名を与えられたその器。そして、その再現のために孤独に作業を続けるある陶工の物語を通して、我々の偏見と恥ずべき自画像を生々しく映し出す。