都会でごく普通の人間として生きている私、カン・ホジュン。私の職業はタクシー運転手だ。日々の生活は私にとって無意味で、趣味といえば、たまに凧を揚げたり、ろくでもない小説を書こうとして頭を抱えたりするくらいだ。いつからか血を見る悪夢が続き、私は偶然、見知らぬ女性を乗せることになる。彼女は自分を安っぽい哲学者であり、間抜けな革命家だと語るばかりで、その実態は明かさない。私はそんな彼女にヘミという名前をつけ、断絶された私の世界の中で、彼女との縁を結び始める。彼女に出会ってから、私の人生は新たな意味を持つようになり、彼女との物語、愛、そして生きていく上で背負っている苦しみまでも…。彼女のためなら、私は楽しもうとする。しかし、彼女は小さな余韻のように、何の挨拶もなく私の元からそっと姿を消してしまう…。そんな彼女が私の傍を去って1年。ある日、彼女(ヘミ)から発信元不明の葉書が一枚届く。一時忘れていた私は、再びその人への記憶を呼び覚まし始めるのだが…。互いが兄妹だったとは知らず、互いを慕いながら生きていった二人にとって、果たしてエデンはあったのだろうか?二人にとってエデンはどこにあったのだろうか…。