2022年10月29日、ネオンサインできらめいていた梨泰院(イテウォン)の通りは、数十台の救急車のライトで赤く染まった。犠牲者の葬儀が終わる前に、ソウル市庁前には純白の菊の花と「梨泰院事故死亡者」と書かれた位牌だけがぽつんと置かれた奇妙な焼香所が設けられた。追悼ではなく忘却を助長する空虚な焼香所に抵抗し、梨泰院事故の遺族たちは鮮やかな赤いマフラーを身につけ、白い雪が積もった梨泰院の通りに出てきた。そして夏が過ぎ、再び冬が訪れようとしている。その間、どのような試みや変化、挫折、そして連帯が生まれてきたのだろうか。私たちにとって、梨泰院事故はまだ終わっていない。